企業理念や社是に基づき、
従業員が日常の業務において心掛けるべき信条や行動指針を明文化した
「クレド(Credo)」を大切にする企業が増えています。
ベンチャーは、担保にする資産がないため、
銀行からの借り入れが難しいのですが
アメリカでは「クレド」の内容で投資を判断するファンドもあるそうです。
そんな「クレド」ですが、
作ってみたものの浸透が難しいと頭を痛めている経営者も多いです。
先日名刺交換をしたコンサルタントさんは
「クレド浸透コンサルタント」とう肩書きがあり、
思わず、そういうニーズって多い筈と思いました。
皆さんの会社ではどうやって浸透されているのでしょう?
「ウチは朝礼で読み合わせをします」
「弊社ではクレドの一部を伏せ文字にして、そこに何が入るかテストしています」
このような浸透方法をとられている企業がありましたが、
それは浸透ではなく、意識する機会を作ったり、
覚えているかどうかを調べているだけでしょ、とツッコミを入れたくなります。
クレドの浸透とは、
クレドに書かれていることを日常的に実践できていることになります。
そのためには「OJT(On the Job Training)」が極めて重要となります。
例えば、クレドに
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7.私たちは「できない」「わからない」といったマイナス言葉は使いません。
やる前から諦めるのではなく、「できるはず」「わかるはず」というプラス発想をします。
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このように書かれていたとします。
ところが、部下の一人が
「それは私には難易度が高くて、できないです」
と言ったとします。
そのときに上司の取るべき行動は
「クレドの7番になんて書いてある?」
と聞き、部下にクレドを開かせ、7番を読ませます。
そして
「これを読んでもう一度考えて」
と問いかけ、部下が
「そうでした。クレドに書いてあるように、できないは間違いでした。
できる方向で考え直します」
と答えてくれて、上司が
「よく言ってくれた。ありがとう。では一緒にどうすればできるかを考えよう」
とこのように締めくくるとクレドを使ったOJTになります。
クレドを浸透させるには、このようなことを大切にすると同時に、
「何故、この項目がクレドにあるのか?」
「このクレドでどういう成功イメージにしたいか?」
といった「想い」を衆知することも重要です。
先の7番は
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私たちの能力は無限です。自分の能力を信じ、無限の可能性に期待します。
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これが理由で作られていますし、
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お客様からの難しいご要望も「できるはず」「そして必ずできる」と考え、
お客様から「さすが○○さんだね!」というお言葉をいただこう!
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という成功イメージも持っています。
合わせて、成功イメージの具体例も記されているとさらに良いでしょう。
Team Manager(チームマネージャー)にある「理念浸透プログラム」は
クレドの内容だけでなく、「想い」「成功イメージ」「事例共有」を
加えることができます。
クレド浸透のOJTに強力な武器となります。